地理は連想ゲーム
①覚える量が多すぎると思っている人向けに
勉強するうえで、なんだかんだ暗記は大事だと思います。暗記科目のイメージが薄い理系科目ですら、「数学は暗記」なんて言われることもあるくらいです。当然、歴史ほどではないにせよ、地理も暗記科目の側面がかなりあります。問題は、歴史に比べて地理の場合には一つ一つの知識が断片化しやすいことでしょう。断片化すると覚える量が莫大に思えてきます。まとめて覚えられるものはやはりまとめて覚えるべきでしょう。
じゃあ、地理もいろいろまとめて覚えちゃえ!というあまりに単純な発想をしてみましょう。例えばこんな風に。
スウェーデンにはキルナやイェリバレで鉄鉱石が採れる。これは当然スカンディナビア山脈が古期造山帯だからである。キルナやイェリバレで採れた鉄鉱石は夏にはボスニア湾に面したルレオから運び出されるが、冬にはボスニア湾が凍結するので、北大西洋海流の影響で凍らないノルウェーのナルヴィクから運び出す。ところで、ノルウェーの港はフィヨルドなので水深が深く天然の良港となっている。フィヨルド地形ということは落差が大きいので水力発電に有利なので、ノルウェーは水力発電がメインである。スウェーデンは水力+原発がメイン。この電力を使ってノルウェーでは「電気の缶詰」とも言われるアルミニウム精錬が盛ん。似たような例はロシア。ヴォルガ川などの大河で水力発電をして、やはりアルミニウム精錬をしている。なお、日本は電気料金が高いので(ry。閑話休題、ノルウェーには水力だけではなく北海の油田もある。北海油田といえば……(以下略)
こんな風に知識を繋げていくと、ゲーム感覚で楽しめます。白地図を使ってこれを一覧にするとさらにイメージが膨らむので、これまた有効です。
ではさっそく例題です。
問. 「エボラ出血熱」から想像を膨らませ、アフリカに関する知識を整理してみよう。
②そもそも外国のことに興味が持てない人に
これはですね、興味がある部分に引きつけてから連想で芋づる式に覚えていくのがいいのではないかと思うのです。例えばスポーツが好きな人なら、日本がW杯の予選で戦う相手の国について調べてみる。あるいは、グルメな人であればその日食べた料理を鍵に知識を膨らませていく。何でもいいので、取っ掛かりを見つけてそこから知識を広げていくのがいいと思います。
では、例題を。
問. あなたが好きな食べ物を挙げ、その料理について地理的な観点から調べてみよう。
③それでもダメなら…
それでもどうしても地理に興味が持てない、というのであれば紀行番組を見るのが一番手っ取り早いと思います。テレビでその映像を見るだけでもある程度の情報が入ってくると思いますし、それで旅行したいと思うようになれば、自然と地理へのモチベーションも高まってくるはずです。
このやり方って、ある程度他の分野にも活かせそうなんですよね。例えば、英語で分からない単語があったなら、その単語だけでなく類義語や対義語、派生語を調べてみるとか。数学ならその美しさに魅了されてみるとか。
しかし、それはともかくとして、地理の特性は、工夫次第でまとめて楽しく覚えることができる科目であるということだと思います。楽しく学び、某4択クイズや某真ん中試験で正しく解答を選びましょう!